【社員対談】テレビもまだまだ捨てたもんじゃない

恒例の社員対談、今回のテーマはテレビ。メディア界の王者テレビについて、代表kawakazuと若者スタッフmが会話している様子です。

若者のテレビ事情

kawakazu
テレビ視聴率の低下がデータにも表れているみたいだけど、Mくんはどう?

M
全然見ないですね。朝にニュースを見るくらいで。最近Fire TV stickを買ったのでテレビは点いてても別のものを見てます。

視聴率グラフ引用:​​主要局年度視聴率推移(ゴールデンタイム、年度ベース)(2004年度以降)、ガベージニュースより

kawakazu
僕もそういうデバイスは持っているけれどテレビはテレビとして使ってる。

M
テレビはただのディスプレイで、NetflixやYouTubeを見てる時間が90%です。

kawakazu
あまりテレビを見ない僕でも驚きだな。

M
友人ともSNSやYouTubeが共通項で、話題に事欠きません。

kawakazu
へー、オールナイトニッポンじゃないんだ。

M
前世紀かよ。

大人のお金で好き勝手

M
kawakazuさんはどんな番組を見るんですか?

kawakazu
コアでエクストリームなアドベンチャーレースばかりドキュメントしている『グレートレース』とか、世界のいろんな都市のタクシードライバーに身の上話を聞きながら街を流す様子を固定カメラとゆったりとした編集で見せる『地球タクシー』とか、(昔の)『世界ふれあい街歩き』とか。

GREAT RACE引用:​​『グレートレース』NHK BS1

M
バラエティはないんですね。

kawakazu
こうして並べると旅ものやドキュメンタリーものばかりだ。

M
しかも全部NHK、回し者ですか?

kawakazu
退職したら受信料徴収のバイトで雇ってもらおうと思って。
企画の立て方が大ぶりで、チマチマしてない。作り手が個人的に好きだからやってるということがわかる。

M
ターゲットがすごくニッチな気がしますが…

kawakazu
NHKだからそれなりの予算はあるけど、クライアントはいないし、民法ほどはコンバージョンレートを気にしなくていいのか、あるいはKPIが違うのか。
大人のお金でディレクターが好きなことやってる感じがする番組が好きなんだと思う。

M
ものすごく贅沢なことですね。

kawakazu
ネットは個人プロジェクトならいくらでも好きなことできるけど、個人はお金持ってないじゃない? で、ネットの商業メディアはというと、KPIを設定して最適化を進めるから予算にものすごくシビアだし。
そこからすると、NHKの特にBSプレミアムなんかは、全国津々浦々の視聴者から集めたお金で好きなことやる、というのが――そうじゃないと言われるだろうけど――ある程度実現できるフィールドなんじゃないかな。いや、いい意味で。

M
NHK関係者が読んだらクレームですね、最後に付け加えてもダメですよ。

kawakazu
視聴率が落ちてきたとは言え未だテレビは超マスなメディアだろうけど、あえて万人に向けたコンテンツじゃないものを作ると、さすがに作り手の能力も高いから、特定層に刺さるものができてくる。それも公共放送に求められるあり方のひとつだと思うし。

M
予算がたくさんあって好きなことをやるってネットではなかなか難しいですよね。

kawakazu
バブル期の雑誌も、似たような構造で好きなことやってたものがいろいろあった気がする。ほっといてもバンバン広告入るから女性ファッション誌なのに、中身は完全に尖った文芸誌だったり。デパートのマーケティング予算でなんの販促にもならないようなカルチャー誌作ったり。。

M
まさに雑誌全盛期、僕は知らないですけど。

kawakazu
でも、単に、予算がいっぱいあればいいということでもなくて、たとえばBS朝日のヒロシが出てる『迷宮グルメ異郷の駅前食堂』はたぶんNHKにくらべれば予算だいぶ少ないんじゃないかと思うけど、構成がユルくて自由でいいと思う。
だから、キーワードは「私物化」かな。いや、いい意味で(笑)。マスなのに私物化されている要素が感じられるものが、好きなんだと思う。

迷宮グルメ異郷の駅前食堂引用:​​『迷宮グルメ異郷の駅前食堂』BS朝日

M
「マスなのに私物化」、会社の経費を着服するみたいなもんですかね。

kawakazu
うん、全く違うね。