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オウンドメディアの理想的な運用とは。考え方やコンテンツ制作、成功につなげるコツを解説

「自社が所有するメディア=オウンドメディア」をマーケティングに活用し、ブランディングや売上アップにつなげている企業が増えています。しかし一方で、オウンドメディアを立ち上げたはいいものの、運用が続かず、成果にたどり着けないという企業が多いのも事実です。
「なかなか成果が出ない」とお悩みの方、「運用の方向性を見失った」という方は、一度基本に立ち返って見ませんか。今回はオウンドメディアを成功に導くための運用のコツ、コンテンツの制作方法などについてご紹介します。

要チェック!成功するオウンドメディアをつくるポイント

まずは滞りなく運用していくための土台を整えましょう。オウンドメディアを成功に導くための考え方と、環境整備についてお話しします。

CHECK①運用の目的が明確か

オウンドメディアを継続して運用していくには、ハッキリとした目的があることが大切。そして、その目的からブレずにコンテンツを増やしていくことが成功への大きなカギになります。
「なぜオウンドメディアを運営するのか」「オウンドメディアでの発信を通じて達成したいことは何か?」目的を明確化すると、実現するために重要な要素(ターゲット層、ユーザーに期待する動きなど)が見えてきます。

オウンドメディアを立ち上げる(立ち上げた)目的は何でしょうか。ブランディング? 集客? 売上アップ?企業によってそれぞれ目的があるはずです。いま一度、しっかり確認しましょう。

また、目的を関係者間で共有することも忘れてはいけません。まとまりのある=信頼性の高いメディアをつくっていくには、運用方針がぶれないことも重要なポイントです。
特にいろいろな部署・立場のメンバーが関わる場合、人によって見据えているものが異なることもあります。「何を目的に、どのような方針で運用していくのか」まで全員で共有します。

失敗しがちなケース

オウンドメディア運用に失敗する企業で特に多いのが、「他社もやっているから」程度のぼんやりとした理由で始めてしまった場合。
このように運用目的が明確でないと、続けること自体が目的となってしまい、コンテンツのネタがすぐに尽きてしまう、方向性が定まらず運用に行き詰まるといった失敗に陥りがちです。ご注意ください。

CHECK②成果指標の設定は適切か

コンテンツの形がある程度できあがる、流入数が獲得できるなど「オウンドメディアが成功している」と言える状態になるまでには時間がかかります。

たとえば検索結果から流入してくるユーザーは、商品への明確なニーズが芽生えておらず、何回もの訪問を経てコンバージョン(CV)にいたるケースが珍しくありません。特にBtoBだと、社内検討期間や予算を確保する時間もかかるので、リードタイムが長くなる傾向が高いです。
こういったことを理解せずオウンドメディアに即効性を期待すると、

  • 「CVが獲得できないなら意味がない」と更新を止めてしまう
  • CVをとろうと焦るあまり、ユーザーに悪印象なユーザーインターフェイスをつくる(画面を覆うバナー、目立ちすぎる購入ボタンなど)

こんな悪手に出てしまうことになります。まずは「じっくり腰を据えて取り組むこと」を優先し、社内でも周知しましょう。

その上で成果指標を設定します。方法としては、まずは最終目標である「KGI」を定め、KGIをブレークダウンして「KPI」を設定していくといいですよ。
具体的には、KPIにはPV数や検索順位などを追いかけやすい指標を設定し、着実に成果を出していく。少しずつきちんと成果を出し、その成果の積み上げでオウンドメディアを育てていくことを考えましょう。

実はKPIを設定しないケースも?

「とにかくユーザーに向けて情報を発信する目的でやっています」
「スタッフのアウトプットスキル向上を意識しています」
……など、成功しているオウンドメディアでは、実はKPIを設定していないというところが少なからず存在します。もちろん、それぞれブランドの認知向上や売上向上といった目標はあるのですが、成果を焦るあまり空回りしてしまうより、どっしり・じっくり取り組む方が結果として良かったりもします。
KPIを設定する・しないのどちらが正解ということはありませんが、必ずしも数値にこだわらなくて良い、というご参考としてぜひ知っておいてください。

CHECK③運用計画は妥当か

ユーザーの興味を引くトピックをコンテンツとして提供し続けるには、ネタが欠かせません。オウンドメディアの運用には、ユーザーの興味を引く情報が継続的に入手できるかどうかも重要な課題となってきます。
そもそも商材がごく単純なものだったり(提供できる情報が少ない)、オウンドメディアと相性が悪かったり(ターゲットがWebを使わない)といったこともあり得ます。

たとえばターゲットがWebを使わない場合、まっすぐターゲットに向けてのみ情報発信しているとオウンドメディアを成功させるのは至難の業です。
具体的に考えてみましょう。
ある老人ホームが入居希望者を増やすためにオウンドメディアを運用するとします。施設自体のターゲットは高齢者(入居候補者)です。しかし老人ホームは60歳以上の入居が一般的で、ターゲット層は積極的にWebを使っていない人も多い世代です。
となるとオウンドメディアにおいてメインターゲットに据えるべきは、本来のターゲット層でなく、利用者を親にもつ子ども世代かも知れません。コンテンツで扱う話題も、子ども目線から見て「親が入居するのに安心できる施設」と思ってもらえるよう工夫する必要があります。

または、オウンドメディアで取り扱いたい商材がプロユースのシンプルな商品で、新たに発信すべき情報が定期的に出るわけではないケースなどは、コンテンツを拡充していくことが難しいでしょう。こういった場合、オウンドメディアの運用自体をマーケティング施策から外すといった思い切った判断も必要です。

ネタ提供や内容チェックなど他部署からの協力が得られるかも含めて、現状の運用計画が妥当かどうかの見極めは重要です。

CHECK④運用体制にムリがないか

オウンドメディア運用が続かなくなる(続かなかった)理由として、「他業務で忙しく手が回らない」を挙げる企業が多くあります。
せっかく運用目的や運用計画を立て、オウンドメディアを構築しても、運用が立ち行かなくなっては意味がありません。適切なタイミングでコンテンツを制作し、運用を継続できるだけの人員を確保できているか改めて確認しましょう。

一般的に、オウンドメディアの運用には次のような人員が必要です。

  • プロジェクトリーダー(編集長):予算管理、メディア全体のプロデューサー的役割
  • コンテンツディレクター:コンテンツの制作進行、進捗管理
  • ライター:記事の執筆作業
  • クリエイター:画像や動画の作成
  • コーダー:コンテンツの掲載作業、画面の改修

特にプロジェクトリーダーは、片手間でできるほど簡単な業務ではないので、オウンドメディア運用にフルコミットできるよう適切な担当者を選抜しましょう。

といっても、記事コンテンツを定期的に制作・発信していくのは簡単な作業ではありません。「社内メンバーはすでに手一杯なんだけど?」という場合は内製にこだわる必要はなく、オウンドメディアの運用ノウハウを持つ外部業者を上手に活用する方法もあります。
不慣れな業務への作業負担を抑えながら、運営を続けていくことができますよ。

Web制作・コンテンツ制作をご検討中の企業様、内製が負担になっている担当者様、「Web制作会社スプー」に、お気軽にお問い合わせください!

オウンドメディアにおけるコンテンツ運用の流れ

ここからは、オウンドメディアをすでに構築済みの企業の方に向けて“運用の流れ=記事コンテンツの制作・掲載の流れ”を解説します。

オウンドメディアの“構築方法”ついて詳しく知りたい方は、当ブログの過去記事をご覧ください。

【STEP1】記事のテーマを決める

設定した目的やKPIを踏まえて、記事コンテンツのテーマを決定します。
その前段階として重要な作業が、ターゲットが検索しそうなキーワードを絞り込むこと。
しかるべきユーザーの目に留まる記事となるよう、キーワードプランナーなどのツールを用いて、上位表示を狙えそうな検索ボリュームを確認していきます。検索ボリュームは、多すぎても少なすぎてもダメ。多すぎれば競合サイトに埋もれてしまいますし、少なすぎればユーザーが検索でたどりついてくれません。

単独の言葉で難しい場合は、キーワードの組み合わせを検討します。
たとえば、子ども向けの野球グローブを扱うショップがコンテンツを制作する場合。「野球グローブ」だけでは検索ボリュームが多すぎます。「野球 グローブ 子ども用」でもまだ多い。そこで「野球グローブ」「小学生」「低学年」「おすすめ」といった単語を組み合わせ、“ある程度は検索されるが、競合が多すぎない”という検索ボリュームを探っていきます。
適当だと思われるキーワードの組み合わせを見付けたら、それに合わせてコンテンツのテーマを決定します。

【STEP2】記事の骨子を作る

記事のテーマが決まったら全体のストーリーを構成します。
オウンドメディアで成果を出すには、読者に役に立つコンテンツを発信することがポイントになります。“想定したキーワードで検索し、たどり着いたユーザー”が知りたいであろう情報をコンテンツに落とし込んでいきましょう。
骨子の段階では、話題ごとに見出しをつけて、内容はざっくり箇条書きで構いません。
1つ大切なのが、コンテンツの締め(オチ)をKGIやKPIに沿うように設定すること。読了後のユーザーにどのような行動を期待するのか、CTA(Call To Action)を明確にしましょう。
とはいえ、いきなり問い合わせや購入へ誘導するのはかなり敷居が高く、ユーザーにも強引な印象を与えかねません。例えばBtoBなら、まずはホワイトペーパーのダウンロードやメルマガ登録に誘導し、リード情報のリスト化を狙うなど、記事ごとの狙いを明確にすることがポイントです。

【STEP3】記事を執筆する

骨子に基づいて記事内容をライティングしていきます。
外部業者に依頼する場合、文章のテイストや全体のスタイルといった情報も合わせて知らせておきましょう。また、社内の関係部署が複数にまたがる場合などは、確認・修正期間を含めスケジュールに無理がないかご注意を。

【STEP4】記事に挿入する挿絵・図を作成する

イラストや図は複雑な情報も直感的に伝えやすく、また文字ばかりの記事よりも親しみやすい印象を与えるため、ぜひ活用しましょう。
ユーザーにとって重要なのは「知りたい情報が分かりやすく得られること」です。素材はフリー素材などありものではなく、オリジナル素材の方が見てもらいやすい傾向がありますので、可能であれば自社で用意することをおすすめします。

【STEP5】Webに投稿する

作成した記事コンテンツをWebにアップしましょう。現状、多くの企業がWordPressなどのCMSを利用しています。管理画面から記事・画像を投稿し公開します。

コンテンツを育てるためにPDCAを回す

オウンドメディアを成功に導くには、内容の質を高めていく=コンテンツを育てていく必要があります。
そこで重要になるのが、PDCAサイクルを回すこと。コンテンツ公開までで「P:計画」と「D:実行」はいったん終えているので、次にすべきことが「C:測定」「A:改善」です。

PDCAサイクルの「C:測定」

主にツールを使って次のような作業を行います。

  • 分析
    GoogleアナリティクスなどのWeb解析ツールを使い、PV数やCTAのクリック状況を確認する。
  • SEO対策
    検索順位チェックツール(GRCなど)で検索順位を確認する。
  • キーワード確認
    Googleサーチコンソールを使い、コンテンツに流入してきたユーザーがどんな言葉でたどり着いたか、記事内容に対してどういったキーワードで検索されているかを確認する。

PDCAサイクルの「A:改善」

測定・分析から検討した情報をもとに、以下の改善案を検討して次の「P:計画」へとつなげます。

  • 順位が上がったり下がったりしたページは無いか?
  • 各コンテンツ内のCTAの位置、訴求は適切か?
  • KPIがムリのある設定になっていないか?
  • 次に作るべき記事のテーマは?

分析データを見ながら内容を調整したり、目指す数字自体を見直したりなど、面倒がらずに修正・改善を重ねることが重要です。特にKPIについては、実際にコンテンツを運用していくと、実は設定にムリがあると判明することもあります。最初に設定した数値にこだわりすぎず、柔軟に見直していきましょう。
オウンドメディアは運用してこそ、コンテンツは育ててこそ大きな成果につながることをお忘れなく。

制作事例ご紹介。オウンドメディアの運用はプロにお任せください!

オウンドメディアは立ち上げた後の運用が大切であり、今回お話ししてきたように、そのプロセスにおいては検討・判断しなくてはならないことがたくさんあります。
コツコツと実績を積み上げていくには、Webマーケティング全体の網羅的な知識に加え、流入検討や画面改修にはSEOやWeb制作関連など、複合的な知識・スキルが求められることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
すべてを社内でまかなうことが難しい場合、また作業負担を抑えたいと考える場合は、外部のプロを巻き込んだチーム体制で運用することをおすすめします。

私たちスプーは、創業以来たくさんの企業様のオウンドメディア・Webコンテンツの企画・制作に携わってきました。
ここで1つ、オウンドメディア運用に関する成功事例をご紹介します。

Webリニューアルで膨大なコンテンツを最適化、SEOに貢献

人事コンサルティングサービスを提供する企業様のWebサイトについて、リニューアルプロジェクトの全体を担当しました。
もともと、同社のWebサイトには人事関連の知識を習得できるコンテンツが豊富に掲載されていました。ただこれらが適切にカテゴライズされて折らず、ユーザーにとっての使い勝手の悪さが課題として挙がりました。

そこで、当社が主軸に据えた施策が以下の2点です。

  • 記事コンテンツの制作による流入改善
  • 来訪ユーザーがサイト内を回遊しやすいよう導線を改善

企業様からは、「事業に対する深い理解のもとリニューアルを進めてもらうことができた」「事業理解をWebサイトに落とし込んでいく上流設計に優れていた」とのコメントを頂戴しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

上記でご紹介した制作事例のように、Spoo! inc.ではオウンドメディア運用にとどまらない、目的達成への一気通貫での支援が可能です。
マーケティング全体を俯瞰した改善施策で、ビジネス、集客を強力に後押しします。
これからオウンドメディアを作りたい、運用していきたいとお考えのマーケターの方、ご興味を持っていただけましたら、ぜひ制作実績をご覧ください。

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