【社員対談】掲示板どこへ行く

恒例の社員対談、今回は代表kawakazuと、ゆとり世代のeraが登場。「掲示板」というネットカルチャーをきっかけに色々と振り返ります。

掲示板カルチャー今昔

era
kawakazuさんはNIFTY-Serve、いわゆるパソコン通信を体験した世代なんですよね。名前だけは聞いたことがあるんですが、実際いつ頃の、どんなサービスだったんですか?
kawakazu
特に盛り上がっていたのは90年代前半あたりかなあ。「Mac」や「鉄道」みたいに、テーマを持った掲示板(電子会議室)の集合=フォーラムが集まっているサービスで。
何かについて知りたい時は、関連するフォーラムで質問したり過去ログを読み込めば、その分野のかなり水準の高い情報が得られたんだよね。

NIFTY Serve(ニフティサーブ)
引用:NIFTY-Serve ※現在はクローズしている

era
なるほど。自分がネットに触れたときには既に5ch(2ch)があったんですけど、そういった大型掲示板サービスの走りという感じでしょうか。
kawakazu
まあ、そうかな。インターネット以降のWeb掲示板という意味では「あやしいわーるど」が画期的で、これはかなり5chに近かったんじゃないかな。
eraくんはあまり掲示板を使ってこなかった?
era
まさか!掲示板に笑い、掲示板に泣く青春を過ごしましたよ。
例えば……「歌詞ヒップホップ系」というサイトがあったんですけど。そのサイトの中にネットライム専用の掲示板があって。
kawakazu
ネットライム?
era
いまフリースタイルバトルって流行ってるじゃないですか。あれを掲示板でやるんですよ。3ターンずつぐらい、ライムをお互い書き込みあって、終わったらそれを見ているユーザーが勝敗を判断する。

FreeStyleBattle
引用:FreeStyleBattle掲示板。現在も同じようなカルチャーが残っている

kawakazu
そんなものがあったのか……それはもう立派な掲示板カルチャーだね。
でも最近はSNSの影響か、掲示板サービス自体が淘汰された感じがない?
era
まあ、一時期に比べれば勢いはないですよね。
kawakazu
それで、掲示板サービスの進化形っていうのはどこかにないのかなと調べてみたんだけど、あまりコレというものが見当たらなくて……
era
うーん、例えば先程のフォーラムの話でいえば、Qiitaは役割が近いですよね。質問も出来るし。
あとは一時期、5chでVIPって流行ったじゃないですか。○○してみたwwwwみたいな。その感じはYouTuberが担ってるんじゃないかなと思います。無茶なことをやって盛り上がる感じですね。
kawakazu
ああ、確かにノリは近いかも知れない。
era
身内で使っていた掲示板、それこそオンラインゲームのギルド掲示板みたいなものは、LINEグループとかになっていったんじゃないかな。あれもいわば掲示板みたいなもんですよね。
kawakazu
なるほど、となるとかつては全部一緒くたになってたものが、
それぞれの形に分散していったということか。

掲示板の「アングラ感」と、正義ブームの現代

era
でも、掲示板を開くワクワク感は独特でしたよね。
SNSじゃ得られない高揚感というか……。
kawakazu
「アングラ感」ってのも重要な要素だったよね。
どこかしたタブーに触れているような。
era
間違いないですね。
それでいうと、最近のインターネット、なんとなく正義ブームみたいな感じだと思うんです。ポリティカル・コレクトネスがある程度広まってきている。人類としては正しい進化のようにも思えるんですけど、その分、反動が怖いんですよね。
kawakazu
現実の政治の世界もそうだよね。
世界的にリベラルな風潮なのに、個々を見るとポピュリズムが盛り上がっている。
era
コンテンツの世界もそうで、AbemaTVが「ブステレビ」なんてとんでもない企画をやってるのは、正義ブームの反動な気がします。

【無料】おぎやはぎの「ブス」テレビ Abemaビデオ AbemaTV アベマTV
引用:Abema TV

kawakazu
ああ、すごいね。確信犯的。
そういうネガティブで表に出せないようなものの中に、すごくちゃんとしたコメントが混じったりするカオス感が一時期の掲示板だったね。
era
今でもはてなのアノニマスダイアリー、通称増田はそういう感じですね。
kawakazu
確かに。そう考えるとやっぱり分散しているんだね。
じゃあ、大型掲示板は段々なくなっていく運命なのかな。
era
ちょっと寂しい感じはしますけどね。
あの独特の空気感……例えば、「電車男」はtwitterで成り立たないじゃないですか。
kawakazu
SNSだとオープン過ぎる感じはあるね。
era
等しく匿名であることの雰囲気というか。
kawakazu
その時空の、その場所の空気感ね。
era
まあ、でもそれはノスタルジーですね。
我々も年を取るわけです。
kawakazu
……私からすればキミは十分若いけどね。