川崎・かなまら祭りを歩く

 「マラ」という言葉を辞書で引いてみると、


「魔羅」
(1)〔仏〕 人の心を迷わし修行のさまたげとなるもの。
(2)〔もと僧侶の隠語〕陰茎。男根。

 と出てきます(「大辞林 第二版」より)。現在はほぼ100%男根、ちんぽとしての意味でしか使われてない気がしますが、元々は初期仏教の言葉だったようです。
 Wikipediaの「魔」の欄によると、〈仏教の修行の邪魔となるものという意味で修行僧の間で陰茎のことを指して「マラ」と呼ぶようになり、現在でも男根の隠語として使われている〉のだそう。人間が持っている欲望を悪ととらえて、その悪の化身=欲望の源であるところの男根を「マラ(魔)」と呼ぶことにした……ざっくり考えるとそんな感じでしょうか。

 なんでマラについて調べているかというと、今回歩いてきた川崎の金山神社の「かなまら祭り」に行ってきたからなんです。このお祭りは、主にちんぽを奉ることで性病やHIVの予防を祈願し、ついでに商売繁盛やなんかもお願いしておこうという目的があるようです。

 メディアに登場するときには、間違いなく「奇祭」として紹介されるこのお祭り。今年の開催は4月4日に開催されるとの情報をキャッチし、早速足を運んでみました。

駅前@川崎大師
改札を出ると、雰囲気はもうお祭り。

のぼり@金山神社
のぼり@金山神社
神社のまわりにぐるりと立てられたのぼりにも、もちろんちんぽのワンポイント入り。

おじさん@金山神社
張形持参のこちらの方は、遠方から来られたそうです。

かなまらプリント@金山神社
かなまらキャップ@金山神社
オリジナル・グッズはもちろんモチーフがちんぽ。外国人観光客が多いためか、キャップは英語で「KANAMARA」と書いてありました。

キャップ売り場のおっさん@金山神社
過去にはBBCが取材に来たこともあるんだとか。こちらのおじさんが教えてくれました。

あめ細工@金山神社
あめ細工@金山神社
あめ細工@金山神社

ほだれ酒@金山神社
ろうそく@金山神社
金玉と万子@金山神社

陶器@金山神社
巨大すぎ張形@かなまら祭り
おきもの@金山神社
あめ細工、日本酒、ろうそくと、あらゆるものがちんぽ型。来ている方々の多くは、性別・年齢を問わず、ちんぽ型の飴をディープスロートしながら観光を楽しんでいます。

巨大張形@金山神社
奇形張形@金山神社
奇形張形@金山神社
奇形張形@金山神社
視界のどこかに必ずちんぽが入ってくる状況に慣れつつあったときに見てもショッキングだったのが、木彫りの奇形張形。形状と塗装の粗さから判断するに、プロの仕事じゃなさそうなものばかり。ポップさゼロ。曲がり具合に怨念すら感じます。なにを思ってこれを作ったのか。そして出来上がってどう思ったのか。そもそも、これで出来上がってんのか。露天のおっさんがニコニコ笑いながら、自慢げにこれらを撫でてる姿が、この日見た最もイルな光景でした。

エリザベス神輿@金山神社
もみくちゃの人だかりのなか、神殿に近づくと見えてきたのがエリザベス神輿。一番目立ってるから、かなまら祭り=ピンクの巨大ちんぽと思われがちなんですが、これはオカマの方が担ぐお神輿でして、メインじゃないんですね。

エリザベス神輿@金山神社
とはいえ、このぶっといカリとピンクのコントラストはやはり目がいってしまいます。裏スジもくっきり。ご立派!

かなまら祭りの行列@金山神社そば
天狗@かなまら祭り
子供@かなまら祭り

舟神輿@かなまら祭り
エリザベス神輿@かなまら祭り
かなまら大神輿@かなまら祭り
お昼すぎから、お神輿が町内を練り歩くというのでそちらも観覧。写真を撮ってる外国人がとにかく多かったです。取材で来ていると思しき方々もちらほら。エリザベス神輿を担ぐオカマの方々の「でっかいまーら、かーなーまーら」という掛け声が響きます。

交通整理@かなまら祭り

交通整理をしている方は、なぜか女装&猫耳でした。

おじいちゃんバンド@かなまら祭り
寺内タケシをルーツに持つ、新世代ディープ・サイケ&ガレージ・バンドが爆音の演奏をスタートしたあたりでお祭りから離脱。

喫茶フラワー@川崎大師そば
まったりモードを引きずったまま、周辺にあった喫茶店「フラワー」でコーヒーを飲んでシメ。この喫茶店は、かなり強烈に”人の家感”が漂ってました。鶴ちゃんの写真が飾ってあるのを見つけて、「鶴ちゃん来たんですか、すごいっすね」と店員のおばちゃんに声をかけてみても、反応は激薄です。

 かなまら祭りは、行ってみると想像していたよりもずーっとほのぼのとしてて、オープンな雰囲気が漂っておりました。あけっぴろげでゆるい町内のお祭りの延長、ただし外国人の割合が3割強。といった感じ。ちんぽ飴をなめながら子供の手を引くお母さんもいます。語源となった「魔羅」に宿る湿った雰囲気は全く感じなかったです。それでもやっぱり、こういったお祭りは「ヤバいもの」としてこれからもひっそりと伝えられていくのでしょう。テレビでもブログでもTwitterでも、なんだか自主規制はされまくってますし。

 今回撮影してきた写真は、会社のFlickrにまとめてアップしてありますので、お時間とご興味がある方はご覧いただけましたらと思います。それでは、チャオ~。