第4回 クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!

「世間一般では大きな注目を集めているわけではないが、ネット界では異常に盛り上がっている番組」というのが時々出てくるのだが、そのパターンの中で近年最大のものが、NHK教育の食育番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」である。
本来のターゲットである小学生に人気なのはもちろんだが、特筆すべきは本来のターゲットから外れている「大きなお友達」にも絶大な人気があること。
2ちゃんねるの実況版の盛り上がりを独自のアルゴリズムで解析する「テレビジン」というサイトがあるのだが、ここを見ていると、「アイ!マイ!まいん!」の時間だけ地震でも起こったかのようにグラフが急激に(という言葉がぬるすぎるくらいのレベルで)上昇する。同様の現象はツイッターでも起きていて、番組放送時間にまいん関連の書き込みでTLが埋め尽くされるという「まいんTL」は、今やツイッター名物の一つとなっている。
あ、番組の説明してなかった。
「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」は、「ひとりでできるもん!」(1991)以来続いている子ども向け食育番組の系譜に、「アニメ」「アイドル(歌と踊り)」という新たな要素をドッキングさせ、よりエンターテイメント色の強い番組に……って書くより、これを見てもらったほうが早い。
小学生の女の子を起用すること自体は昔から変わらないわけで、おそらく当初はアニメパートを番組の目玉にするつもりだったのだろう。実際、アニメパートの監督・わたなべひろしは「魔法のアイドル ミンキーモモ」の作画監督、キャラクターデザインの中嶋敦子は「らんま1/2」のキャラクターデザインを務めた実績を持っており、これはこれでかなりの力の入れようだとは思う。
しかし、実写のまいん役を務める福原遥の輝きはそれを圧倒していた。
素材としての十分なかわいらしさに加え、「若干舌っ足らずな発声」「ハッピハッピハッピー!などの印象的な定番フレーズ」「自らのポテンシャルを最大限に引き出す溌剌としたダンス」が彼女のアイドル性をより高め、「うれしい誤算」として今日の人気を獲得するに至ったのだろうと思う。
小さいお友達はまいんを「クッキンアイドル」として、大きいお友達は完全に「アイドル」として見ているわけだが、大きいお友達が引きつけられるのも、まいんが「強烈なピュアネス」を持っているからこそ。今や芸能界では小学生デビューのアイドルは大して珍しくもない存在だが、まいんにはそれとはまた違った(あるいは凌駕した)アイドル性がある。
プロモーションの力に頼らず、意図せざるところから口コミで広がってきたアイドル。
世間的にはまだまだ「カルト」と呼ばれるレベルにあるのかもしれないが、2010年12月31日、NHKホールのステージに立ってくれることを願ってやまない。
月~金 17:30~
NHK教育にて放送
まえだ・たかひろ●普段からテレビを観る時間を確保するのに四苦八苦しているのですが、今週からスタートしたUST放送局「DOMMUNE」がものすごくやばくて、ますますテレビ視聴時間を確保するのがきつくなってきました(うれしい悲鳴の部類ですが)。