アニメ好き外国人たちへのシンパシー / 誤訳御免!

漫画・アニメの話題を中心に海外の掲示板の書き込みなどを翻訳して紹介してくれる誤訳御免! 意外なほど日本通な「彼ら」の生態が楽しい!

テキスト:川崎和哉(Spoo! inc.

 こういうサイトが成立するってことは、それくらい本当に世界中で日本の漫画・アニメのファンが増え続けてるってことなんだろう。

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誤訳御免!
アニメ、漫画はもちろん、音楽、カルチャーなどを
熱く語る外国人たちのコメントを翻訳。

 「本当にその通りです。インターネットの普及はそれと密接に関係してると思います。でもやっぱりいちばんすごいのは、アニメ・漫画自体の魅力ですけどね。オリジナルで楽しみたいからという理由で日本語を勉強する外国人ファンが世界中にいる。たくさんの人に外国語を勉強させてしまうようなポップカルチャーなんて、少なくとも自分はアニメ・漫画しか知りません」

 「彼らの日本観」で、もっとも意外に感じたことや驚きだったことはどんなことだろう。

 「うーん、期待にそえるような回答ができないんですよ。というのも、自分が見て回るサイトにいる外国人たちは、アニメ・漫画を通じて日本のことをものすごくよく知ってるんです。あえて言えば、自分よりもアニメ・漫画、日本文化に詳しい外国人がたくさんいたことがもっとも驚きでした(笑)。」

 「だからむしろ、海外の人の意見を読んで”自分の中の外国観”が崩されるときの方が衝撃は大きいですね。ある掲示板で、日本についての論文を書くというカナダ人がスレッドを立ててたんですが、彼はこう言うんです。

 ”日本について書かれたサイトをいくつか回ったけど、必ず『家に入るときは靴を脱げ』と注意しているんだ。でも、これって日本に限らず常識だろ?”

 これには、本当ビックリしました。自分の中では、欧米では家の中でも靴を履いたままという固定観念がドーンと居座ってましたから。実は”家で靴を脱ぐ”のが常識な国が欧州にもあったり、そうでなくても自分はそうしてるという人がたくさんいるみたいなんですよ」

 日本人にはない視点から、作品に込められた意味に気づくこともある。

 「デスノートのアニメには、原作漫画にはない、豪雨の中で月とLが会話をした後、Lが月の濡れた足を拭くシーンがあるんですが、自分は単なるやおいファンへのサービスカットだと思って少し失望してたんです。ところが、海外反応を読みにいってみると、あれはイエスに従うマグダラのマリアが贖罪の為に彼の足を洗った故事にちなんだもので、聖書からの引用だという人が何人もいたんです。さすがキリスト教圏の人たちだと妙に感心しました(笑)」

 やはり共通の作品が好きな海外の人たちには、特別なシンパシーを感じたりするんだろうか。

 「感じますねえ。もやしもんのように、自分は大好きだけど海外ではあまり話題にならなかったアニメのファンを発見したときとか。少し前に”委員長キャラ”について熱く語るスレを立ててた外国人には、もうシンパシー以上の絆みたいなのもを感じました(笑)。アメリカなどでは、委員長タイプの優等生はティーチャーズペットと呼ばれてあまり好かれないというイメージがあったんです。そんな彼らに、自分と同じ委員長属性がついに芽生え始めたか!と思うと感慨深いものがありましたし、改めてアニメの影響力のすごさを感じました」

◆Profile:えいち
愛知県生まれ。「涼宮ハルヒの憂鬱」の海外反応がとにかく知りたくて「もういいよ!誰もやってくれないなら俺がやるよ!」と誤訳御免!を開設。ブログを立ち上げる程のオタクなのは、家族・友人・知人には秘密。。

(2008/10/17 執筆)