情報の断絶に橋を架けると世界が広がる / らばQ

※写真は小林さん(左)とすがのさん(右)

ノンジャンルで世界の面白いニュースを紹介する「らばQ」。管理人の小林さんとすがのさんに会って来ました。人気の理由を教えてください!

テキスト:川崎和哉(Spoo! inc.

 たぶん「らばQ」は2007年後半、もっとも急成長したブログメディアのひとつだろう。サイト開設は6月。当初9000PVだった月間アクセスは10月末現在で320万PV。半年足らずでなんと355倍!

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らばQ
人気記事はやはりリストもの。「あとで読もう」ブックマークが
付きやすいらしい。

 運営してるのは各自バラバラの拠点で、バラバラのキャリアを持つ3人。プロデューサー役の小林さん。エンジニアでIT記事も担当するすがのさん。そして海外在住で英語堪能の女性、labaqさん。この3人のチームワークでらばQは成立している。

 「前々からネットサービスをやろうっていう話はあったんですが、なかなか始まらないんで、一回チャットでビシッと集まって決めようと。この3人で何ができるかっていうのを話し合って、それがらばQになった」(小林さん)。

 小林さんは他の2人と面識があったが、じつは3人そろって顔を合わせたことはまだ1回もない。会議はいつもSkypeチャット。

 「いかに持続させるかが最初の課題でした。ひとつのコンテンツをまとめるだけなら誰でもできるんですけど、それを続けていくのがやっぱり難しい。どうしたらそれができるのか、っていうのをとことん話し合いました。他のサイトを見てても、コンテンツの素晴らしさよりも、長く更新し続けているところが強いんですよね」(小林さん)

 記事のベースになるのはlabaqさんが英語力を活かして世界中から集めてきたネタ。それに工夫を凝らし、料理して記事ができる。テーマは特に限定しない。自分たちが面白いと思ったものを取り上げるだけ――なのだが、らばQは「はてなブックマーク」の上位常連だ。

 「たまたま僕がエンジニアで、『アーリーアダプター層』とか呼ばれるような人たちの中に含まれていた。だから自分が面白いと思うようなことは、はてブにいるような人たちにも面白いと思ってもらえたんだと思うんです」(すがのさん)

 はてブの効果は大きく、らばQを一躍人気サイトに押し上げた。また、羅列系などと言われるニュース紹介ブログ経由のアクセスも多いそうだ。

 「個人ユーザが情報をどんどん発信する時代になって、情報の量がものすごく増えた。で、その情報をどういうふうに流すか、いかにまとめるかっていう作業がメディアだけでは追いつかなくなっている。そのせいで、ネットの情報の流れに断絶が生まれている。この断絶に橋が架かるととたんに世界が広がる。はてブや2chのまとめサイトがやってるのはまさにそれで、個人が情報の流れを作っているんです。で、らばQはというと、海外情報という断絶部分に橋を架けたんですね」(小林さん)

 今後はらばQをプラットフォームにして、新しいネットサービスにも挑戦する予定。

 「アイディアやら企画やら既にコーディング途中のものやら、いろいろあります」(すがのさん)。

 楽しみだ。

◆Profile:小林
らばQのまとめ役。独自記事の他、labaq訳にユーモアを加えるアンカーマンでもある。

◆Profile:すがの
コーディングなど技術面担当。主にITや著作権関連の記事が中心。

(2007/11/5 執筆)