増え続ける「ラップ」プロモーション

テレビ朝日系列で放映されている番組「フリースタイルダンジョン」が人気を博しています。元々はクラブを中心に行われていたMCバトル(即興で二人のラッパーがラップバトルをする取り組み)をTVショーの形に落とし込んだものですが、対決形式ゆえの分かりやすさや、即興とは思えない巧みな表現がブームの加速要因でしょう。

ラップはご存知の通り、韻を踏みながら言葉を音楽に乗せる歌唱法ですが、いわゆる普通の「歌」よりも多くの言葉を入れ込むことができるため、予想通りといいますか、ラッパーたちが企業のプロモーションに使われることが多くなりました。

非リアVSリア充ラップバトル/ episode1.「黒いイナズマ登場」篇

リーズナブルながら食べ応え十分のチョコレート菓子「ブラックサンダー」のプロモーション映像です。出演しているのは高校生ラップ選手権の優勝などで名を挙げたMCニガリaka 赤い稲妻。素朴な顔からは想像つかないような男くさいラップをする彼ですが、この映像では非リア側の代表として、非リア的なお菓子=ブラックサンダーを織り交ぜながら熱いラップをかましています。 
 

人間 vs PC RapBattle【DOTAMA vs dynabook】

過ぎた毒舌が癖になる「ゲスの極み眼鏡」ことDOTAMAは東芝のPC「dynabook」とラップバトルを展開しています。「PCなんてどれも同じ」と毒づくDOTAMAに対し、具体的なエビデンスを用いながら言い返すdynabookという不思議な構造。敗北を悟ったDOTAMAは・・・というオチです。 
 

ラップで009 -CALL OF JUSTICE- 【All members Mix】

映画『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』のプロモーションです。001~009までのキャラクターをそれぞれのラッパーが担当し、元ネタのサンプリングを織り交ぜながらマイクリレーを展開しています。確かにこのキャラはこのラッパーだわ、という納得感のあるメンツが勢揃いですが、009を知らないラップヘッズもこの動画をきっかけにして引きつけたい狙いがあるのでしょう。
 
 

ヒップホップがレベル・ミュージックであり、マスへのカウンターカルチャーの性格を持つ以上、かつてはTVに出ることすらセルアウトと揶揄されることもありましたが、近年では消費者層もライトになり、このようなプロモーションが実現するようになったような気がします。ラップはいかに上手いことをいうかも重要になるので、彼ら独特の表現が、ありがちなセールスコピーに飽きた消費者に刺さるということもあるのかも知れません。

ただ、あまりにも同じような企画が多いので、少々マンネリ気味なのも否めないところ。ただラッパーを登場させれば良いのではなく、商品やそのバックグラウンドを絡めながら、いかにプラスアルファの企画が作れるかが今後重要になってくるのではないでしょうか。